落ち込みやすい看護師には紙とペン

ミスをして落ち込みやすい看護師は、物事の考え方に特有のクセがあるといわれています。
物事を白か黒かのどちらかで判断しようとしたり、自分のとった行動に対してすぐにレッテルを張りがちです。
そして、頭の中に不安がよぎったから採血で失敗したんだ、先輩看護師から言われた通りにやらなかったので評価を下げられてしまう、などといった悪い結論を勝手に導き出して、いつもでもミスを引きずる傾向があるのです。
この落ち込みのループから立ち直るためには、ミスの内容を紙に書き出すことが推奨されます。
まずミスをしたことと感情を切り離して、紙には事実だけを記入してください。
事実のみを抽出することで、自分がしてしまったミスを客観的に見つめることができるのです。
次にそのミスの内容を受け止めながら、自分の考えを記入していきましょう。
「私はダメな看護師だ」「ショックでなかなか立ち直れない」、などの素直な気持ちを書いても構いません。
そのあと、ひと呼吸おいてから自分が書いた内容を読み直してみましょう。
そして読み直す際にわざと、本当にそうなのかな、と自分の気持ちに反論してみてください。
難しいかもしれませんが、立ち直るためにはここが最も大事なポイントです。
反論をしてみると、「新人看護師のうちは誰だってミスをするよね」「今回は先輩の言う通りにできなかったけど過去には褒めてもらえたこともあったよね」といった前向きな考えが浮かんでくることでしょう。
事実と感情をダイレクトに結び付けると、頭からミスがなかなか離れなくなってしまいます。
病院という慌ただしい環境だからこそ、あえて紙に書き出すことで気持ちを上手く切り替えられるのです。
もちろん仕事中に犯してしまったミスは二度と繰り返さないように気をつけることは大切ですが、できるだけ早く気持ちを切り替えて日々の業務に影響がでないように心掛けることも看護師にとって重要なことといえるでしょう。